第11回海中海底工学フォーラム・ZERO Hybrid


        
        日 時   2024年4月26日(金)
        場 所   東京大学生産技術研究所 An棟 2F コンベンションホール「ハリコット」【ハイブリット方式】
        主 催   海中海底工学フォーラム・ZERO 運営委員会
        支 援   東京大学生産技術研究所(生研研究集会)
        協 賛   日本船舶海洋工学会、海洋調査技術学会、海洋音響学会、(公社)土木学会、(公社)日本水産学会、IEEE/OES東京支部、MTS日本支部
              東京大学海洋アライアンス、東京大学生産技術研究所海中観測実装工学研究センター


        プログラム ForumZero11_Program.pdf
              プログラムは主催者の都合により変更する事がありますので、御諒承ください。


研究会:13:00-17:00

1)開会の挨拶  13時00分-13時05分
  東京大学生産技術研究所 巻 俊宏

  
2)地球”外“海洋の発見、探査、そして生命生存可能性  13時05分-13時40分
  東京工業大学 関根 康人

[講演概要] 地球は「水惑星」と呼ばれる。宇宙から見た地球の特徴とは、地表面に液体の水—すなわち海洋が存在し、そこに生命が育まれていることに尽きる。宇宙探査における最大の目標の 1 つは、その黎明期から、地球のような生命育む水惑星が、地球以外にも存在するのかということを解き明かすことにあった。太陽系の探査が進むにつれて、地球とは形態が異なるものの、地下に広大な液体の海ー地下海をたたえた氷の天体が存在することがわかってきた。探査機はその地下海の海水を採取し、そこでの生命生存可能性に迫る探査が行われている。本講演では、そのような地球”外”海洋の探査や、生命探索に関する最前線のお話しをしたい。
プレスリリース
3)レアアース泥探査における「しんりゅう 6000」の挑戦  13時40分-14時10分
  SIP 海洋レアアース生産技術開発 川村 善久

[講演概要] 戦略的イノベーション創造ブログラム(SIP)第3期「海洋安全保障プラットフォームの構築」では、南鳥島周辺の水深約6,000mに賦存するレアアース泥探査のために、水深6,000m対応の自律型無人探査機「しんりゅう 6000」の導入を開始した。本年度、現時点までに南鳥島海域での2回の調査航海を実施し、複数回の水深5,000m以深への潜航調査を行った。運用上の試行を含む潜航調査の結果をもとに「しんりゅう 6000」の性能・特性や運用上の特徴について述べると共に、その導入による取得データの広がりや可能性、加えて、調査及び賦存量の精査への効用について報告する。
講演資料 / 「しんりゅう6000」スペック表 / 「しんりゅう6000」公開サイト / プレスリリース
4)能登半島地震の港湾被災調査概要  14時10分-14時35分
  港湾空港技術研究所 吉江 宗生

[講演概要] 能登半島地震では港湾でも多くの被災があった。港湾空港技術研究所からも国土交通省のテックフォースの一員として研専門家が派遣され、港湾の被害状況の調査と係留施設への船舶の接岸の可否について現地で意見を求められた。能登半島地震では,地震及び津波のほかに顕著な地盤の隆起、液状化など様々な原因でほかのインフラと同様に港湾施設も被害に遭った。また、地震直後の調査は現地入りする道路が寸断され、船によるアクセスおよび物資の輸送などの支援も試みられた。被害に遭った港湾施設の復旧に関する検討がすでに行われているが、被災状況によっては簡単な方法での復旧が困難で大掛かりになる可能性もある。講演では当所がまとめた調査内容について概要をご紹介する。。
講演資料
5)社会を止めない。暮らしを止めない。宇宙から。〜衛星 SAR による広域モニタリング〜  14時35分-15時00分
  NEC 石井 孝和

[講演概要] 日本のみならず世界の社会課題となっている各種インフラ保全管理や防災・減災の分野で、NECは衛星データを活用したSLを開発し、事業展開を進めている。今回の講演では、特に衛星搭載合成開口レーダ(SAR)のデータ解析による広域モニタリングの技術概要、能登半島地震の解析結果を含むユースケース、今後の展望について紹介する。
講演資料

-休 憩-

6)海洋利用システムの商業化戦略とモデルベース意思決定  15時15分-15時40分
  東京大学大学院新領域創成科学研究科 和田 良太

[講演概要] 海底資源開発・海洋再生可能エネルギー・自動運航船など我が国の海洋産業の創成には、異分野における優れた技術や知見を最大限取り込むオープンイノベーションが重要と考えられる。一方で,社会情勢の変化や技術システムの複雑さにより、商業化までのシナリオや優先的に開発すべき技術要素を定義するこということ自体がチャレンジとなっている。本講演では、メタンハイドレート開発におけるモデルベース意思決定の研究紹介などを通して、海洋利用システムの商業化戦略への活用可能性と課題について考察する。
プレスリリース / 日経記事
7)水中考古学の魅力  15時40分-16時05分
  九州大学浅海底フロンティアセンター 山舩 晃太郎

[講演概要] 歴史的な沈没船をはじめとする水中文化遺産を発掘調査し、その文明に住んでいた人々の生活の様子や交易の歴史を解き明かすのが「水中考古学」という学問である。水中環境は遺跡が一度海底の砂に埋まった場合、陸上遺跡よりも格段に保存状態がよく、有機物でも何百年、時に何千年と保存される。そのため、水中遺跡からこれまで陸上遺跡から解明されなかった様々な歴史の謎が解き明かされており、主に欧米諸国を中心にこの学問が注目されている。
関連URL
8)荒波と暴風の中で飛び立つアホウドリ~局所的な環境条件が海鳥に与える影響~  16時05分-16時30分
  東京大学大気海洋研究所/フランス国立科学研究センター 上坂 怜生

[講演概要] 海鳥は、風や波などさまざまな環境から影響を受けながら生活している。しかし、秒単位で変化する海鳥の行動が海洋環境から受ける影響を調べるためには、刻一刻と変わり続ける局所的な海洋環境の情報を入手する必要があり、容易ではない。本研究では、世界最大の飛翔性海鳥であるワタリアホウドリの背部に小型の装置を装着し移動軌跡を記録することで、彼らが実際に経験した海上風や波高を推定した。さらに、これらの情報をワタリアホウドリの飛立ち行動と比較することで、局所的な海洋環境条件が彼らの生活に与える影響を調べた。本講演では、研究内容に加えフランス領亜南極域での調査風景を交えながら紹介する。
関連論文 / プレスリリース
9)イギリスの海中ロボットベンチャーVaarstでの挑戦:AUV 技術と海中三次元画像撮影の新たな展開  16時30分-16時55分
  Vaarst(Rovco) 野口 侑要

[講演概要] 本発表では、東京大学でのAUVに関連する研究及び、イギリス・ブリストルを拠点とする海中ロボットベンチャー企業Vaarstでの先端技術開発に従事する過程で得られた知見を共有し、AUV技術と海中三次元画像撮影の進歩に焦点を当てます。 特に、低コストAUVを利用した険しい海底の光学画像撮影手法や、海中三次元画像撮影におけるAI利用の最新の挑戦について詳述します。さらに、Vaarstが開発した革新的な3Dイメージング技術がどのように社会に貢献しているかについても紹介します。
関連論文 / 会社URL
10)次回案内および閉会の挨拶  16時55分-17時00分


【開催履歴】

第10回海中海底工学フォーラム・ZERO Hybrid 詳細

開催日:2023年10月13日(金)
主 催:海中海底工学フォーラム・ZERO 運営委員会
協 賛:東京大学生産技術研究所海中観測実装工学研究センター他

第9回海中海底工学フォーラム・ZERO Hybrid 詳細

開催日:2023年4月21日(金)
主 催:海中海底工学フォーラム・ZERO 運営委員会
協 賛:東京大学生産技術研究所海中観測実装工学研究センター他

第8回海中海底工学フォーラム・ZERO Online 詳細

開催日:2022年10月14日(金)
主 催:海中海底工学フォーラム・ZERO 運営委員会
協 賛:東京大学生産技術研究所海中観測実装工学研究センター他

第7回海中海底工学フォーラム・ZERO Online 詳細

開催日:2022年4月22日(金)
主 催:海中海底工学フォーラム・ZERO 運営委員会
協 賛:東京大学生産技術研究所海中観測実装工学研究センター他

第6回海中海底工学フォーラム・ZERO Online 詳細

開催日:2021年10月8日(金)
主 催:海中海底工学フォーラム・ZERO 運営委員会
協 賛:東京大学生産技術研究所海中観測実装工学研究センター他

第5回海中海底工学フォーラム・ZERO Online 詳細

開催日:2021年4月23日
主 催:海中海底工学フォーラム・ZERO 運営委員会
協 賛:東京大学生産技術研究所海中観測実装工学研究センター他

第4回海中海底工学フォーラム・ZERO Online 詳細

開催日:2020年10月16日
主 催:海中海底工学フォーラム・ZERO 運営委員会
協 賛:東京大学生産技術研究所 海中観測実装工学研究センター他

第3回海中海底工学フォーラム・ZERO [WEB会議] 詳細

開催日:2020年4月24日
主 催:海中海底工学フォーラム・ZERO 運営委員会
協 賛:東京大学生産技術研究所 海中観測実装工学研究センター他

第2回海中海底工学フォーラム・ZERO 詳細

開催日:2019年10月18日
主 催:海中海底工学フォーラム・ZERO 運営委員会
協 賛:東京大学生産技術研究所 海中観測実装工学研究センター他

第1回海中海底工学フォーラム・ZERO 詳細

開催日:2019年4月12日
主 催:海中海底工学フォーラム・ZERO 運営委員会
協 賛:東京大学生産技術研究所 海中観測実装工学研究センター他