第60回海中海底工学フォーラムのご案内


        日  時   2017年10月20日(金)
            午前の部:生研研究実験棟(水槽等)見学会: 10時00分〜11時30分
            午後の部:研究会:13時〜17時
            IEEE/OES Japan Chapter Young Award2017授賞式:17時10分〜17時30分
            懇談会:17時30分〜19時30分

        場  所   午前の部:柏キャンパス内生研・研究実験棟I、3F会議室
            午後の部:研究会、受賞式:東京大学大気海洋研究所講堂
                 懇談会:東京大学大気海洋研究所エントランスホール
            〒277-8564 柏市柏の葉5-1-5
            電話:04-7136-6009(国際・研究推進チーム)

        地  図   柏キャンパス:生研研究実験棟および大気海洋研究所マップ
            http://www.kashiwa.u-tokyo.ac.jp/tpp40.html

            柏キャンパス:アクセスマップ
            http://www.aori.u-tokyo.ac.jp/access/index.html

        参 加 費   見学会および研究会:無料
            懇談会(郵便振替振込み):3,000円(30才未満および80才以上無料): 
            振込先:郵便振替:口座番号00150-8-354229、口座名:海中海底工学フォーラム

        主  催   海中海底工学フォーラム運営委員会
        共  催   東京大学生産技術研究(生研研究集会)
        協  賛   日本船舶海洋工学会、海洋調査技術学会、海洋音響学会
            *(公社)土木学会、(公社)日本水産学会、IEEE/OES東京支部、
            MTS日本支部、 東京大学海洋アライアンス
            *「土木学会認定CPDプログラム」
プログラム 60ForumProgram.pdf
申し込み先 東京大学生産技術研究所 海中観測実装工学研究センター 杉松 治美 電話:03-5452-6487 Fax:03-5452-6488 E-mail:harumis@iis.u-tokyo.ac.jp 申し込み用紙(PDFファイルです) 申し込み用紙(WORDファイルです) 申し込み期限:10月13日(金)までにメイルにてお申し込みください。

午前の部:柏キャンパス内生研・研究実験棟見学会:10時00分 - 11時30分

今年度、柏キャンパスに移転した生研の千葉実験所の見学会を実施いたします。施設の概要を説明後、実験棟、モデルスペース、水槽、実験フィールドなどを見学いたします。
・ 先着60名まで受付
・ 当日、柏キャンパス内生研・研究実験棟I、3F会議室に直接集合ください。
・ 北澤大輔准教授が施設について解説し、施設を御案内いたします。

午後の部:13時 〜 17時

1)挨 拶  13時00分-13時05分
  九州工業大学社会ロボット具現化センター 浦  環


2)「待ちの狩り」から「一網打尽」の時代へ:海洋ウイルス研究の潮流から見えてくるもの  13時05分-13時35分
  高知大学 長崎 慶三

[講演概要] 一般にウイルスと宿主は敵対関係にあると捉えられがちである。藻類ウイルスを専門とする演者もかつてそうだった。とくに赤潮とウイルスとを敵対させた図式は理解し易く、演者らは「珍しいウイルスの採集(狩り)と性状解析」に熱中した。だが近年、新たな技術開発により、海洋中のウイルス対宿主の関係は当初想定されていたよりもきわめて「寛容」であるという可能性が示された。「感染→発症→死滅」といった激しい現象はあくまでも一側面。ウイルスと宿主は許し合い、共存する。では何か?ウイルスの存在理由(役割)は何なのか?昨年夏、この根源的な問いに挑むべく「新学術領域研究:ネオウイルス学」が始まった。本演題では、従来のウイルス医科学とは異なるウイルス研究の流れをご紹介したい。
3)バクテリアによる岩盤硬化技術と地震津波軽減の可能性  13時35分-14時00分
  海洋研究開発機構高知コアセンタ 濱田 洋平

[講演概要]今現在、地震・津波に対する防災研究や政策は、土地利用の高地誘導、建物の耐震化、地震速報といった対策が主流である。本研究では、この対処的防災に対して地震・津波現象そのものを制御するという「積極的防災」として、微生物を主成分としたセメント材を地震断層浅部に注入し、津波の巨大化を抑えるシナリオを提案し、その基礎実験を行った。セメント材を作る微生物として尿素分解菌を選定し鉱物形成実験を行ったところ、直径数十ミクロンの炭酸カルシウム微結晶の形成が確認された。摩擦試験機を用いた模擬断層のSlide-hold-slide testからは、微生物を間隙流体として添加した場合、最大で10%程度強度が増加すること、そして断層の強度回復速度が大幅に増加することが明らかとなった。この技術は断層の硬化のみならず、海中の地盤改良や法面防護、地震メカニズム研究にも応用可能であると考えられる。
4)観測/実験設備や観測データ分析へのAI技術活用
    ~AIを活用したデータ処理/分析により、新たな気付きを得る~  14時00分-14時30分
  日本電気 相馬 知也

[講演概要]データ分析技術の進歩は目覚ましく、AI(人工知能)やビッグデータ解析と呼ばれる新しい技術の出現により、従来までの統計的手法では扱うことのできなかった大量のデータを容易に扱えるようになってきた。海洋技術の研究においても、観測/実験設備の観測データや設備監視データはその実験の特性から短いサンプリングレートで取得されていることも多い。このためデータ量は膨大になり、蓄積されたデータの分析を統計的な手法で行うことは非常に時間のかかるものであった。本講演ではAIを活用したデータ解析により、設備の健全性監視と、観測/実験データから新たな気付きを得ることの可能性について紹介する。
5)漁業の読み方  14時30分-15時00分
  日本漁船保険組合 本田 直久

[講演概要]我々が普段目にする我が国漁業に関する情報は、国から発信されるもの(またはそれに対する批評等)が多く、その内容も、国の施策、国際問題、重要資源の動向等に関するものが中心である。また、これらの情報の中で沖合・遠洋漁業について触れられることは多いが、全国津々浦々で営まれている沿岸漁業について語られることは比較的少なく、こうした情報のみで沿岸漁業の実態を把握することは困難である。本講演では、情報の少ない沿岸漁業について、敢えて沖合・遠洋漁業との対比を試みその相違点を明確化するとともに、それぞれの漁業が抱える問題点と解決の方向性についての見解を述べ、我が国漁業の実相理解の一助としたい。

- 休憩 -

6)南極海氷下未探査領域への挑戦  15時20分-15時45分
  国立極地研究所 野木 義史

[講演概要]最近になり、南極氷床の融解や流出加速が明らかになり、海水準の大幅な上昇が懸念されている。また、南大洋は重い水の沈み込みにより、海洋大循環を駆動している。南極氷床と南大洋は、全球環境に大変動をもたらす潜在力を秘めており、融合研究により南極域の環境システムの解明を進める新学術領域研究が採択された。南極域の環境システムの解明の要となる、氷床融解や流出の理解には、海氷・棚氷下の観測が必須となるが、観測が難しく未探査領域となっている。本領域研究計画の中で、この未探査領域への挑戦として、AUV等による観測の推進を予定しており、無人探査機の運用を含めた開発を開始する。本講演では、新学術領域研究の内容、および未探査領域への観測計画等を紹介する。
7)海底熱水鉱床探査のための“ちょっと変わった”音波探査法の開発  15時45分-16時00分
  地球科学総合研究所 淺川 栄一

[講演概要]海底熱水鉱床は、深海域の海底下100m程の浅層部に腑存し、一般的に海底地形や地質構造は複雑であるため、従来の海上からの音波探査の手法では海底下の鉱床のイメージングは困難であった。そこで、文科省「基盤ツール」「新基盤ツール」では、熱水鉱床探査に適した特徴を持つVCS (vertical Cable Seismic)を開発し、比較的狭いエリアを対象とした海底浅層の高分解能な三次元イメージングを可能とした。更にSIP「次世代海洋資源調査技術」では、VCSをベースとして、より効率的な深海曳航ACS(Autonomous Cable Seismic)、また、より高分解能なZ-VCS(Zero-offset VCS)という音波探査手法を開発している。本講演では、これらの“ちょっと変わった”音波探査法のシステムやその成果について概要を紹介する。
8)五島列島沖合に沈む潜水艦群をバーチャルメモリアル  16時00分-16時15分
  ラ・プロンジェ深海工学会 浦  環

[講演概要] 内閣府が進める「戦略的イノベーション創造プログラム」(SIP)の「次世代海洋資源調査技術(海のジパング計画)」において、技術開発項目の一つに「ROVによる高効率海中作業システムの開発」がある。海底での各種作業に広く用いられている市販の汎用ROVに装着して使用できる海中作業システムの開発を目指すもので、硬質岩石のコアを採取できるコアリングシステム、地形に応じたきめ細かな位置・姿勢制御が可能なクローラーシステム、暗い海底面でも周囲の状況をオペレーターが視認可能とする全周囲画像表示システム、濁り環境下でも周囲の状況を確認可能とする音響画像システムから構成される。開発を進めている本作業システムについて、先般実施した海中での総合作動試験の状況も含めて紹介する。
9)JAPAN PAVILION:日本の技術を世界に発信する  16時15分-17時00分
最先端の海に関する研究交流の場とであるOCEANS国際会議は、アカデミックな学術論文発表および展示会から構成されます。日本の企業と研究機関の有志らは、2013年より、JAPAN PAVILIONの名のもと同展示会に出展、海外の動向を見据えながら工夫を重ね、日本の技術を発信し続けています。今回は、2017年9月、アメリカアンカレジで開催されるOCEANS’17 Anchorage に出展される日本の新しい技術の一端をご紹介いたします。
 その1:ROV搭載型新方式海底多点コアリング装置  16時15分-16時30分
  鉱研工業 田島 史郷

[概要]鉱研工業が海底掘削機として1回の潜航で多数の地点でのコアが採取できるよう開発したマリンドリルMD-5000-Tは、ROVに搭載してROVの油圧源によって駆動する方式で、通常の掘削とは異なって逆循環・偏心式コアキッカーにより直径30mmで最大長さ200mmのコアを採取することができ、かつコアに方位マークを入れることができます。本発表では、実海域試験として5月に利島海穴にて行った海底掘削の様子を交えながら装置概要を紹介します。
 その2:NASA採用中のAXCTDについて  16時30分-16時40分
  鶴見精機 津田 裕之

[概要]XCTDは船舶で曳航しながら容易、且つ、迅速に海中の温度及び電導度(塩分)を測ることができる機器であり、今般NASAに採用されているAXCTDは航空機投下型に改良した製品。AXCTDは着水後、プローブが海中に自動投下され深度1000mまでの連続Dataをわずか約5分間で観測する事ができる。観測データはリアルタイムで航空機にて受信。船で近寄るには困難な海域での観測を可能にした。NASAではグリーンランドの氷河減少の研究に用いられている。
 その3:ガラス球を応用したpCO2/pH/DOプロファイラー[GSOS]の開発  16時40分-16時50分
  ソニック 小梨昭一郎

[概要]ガラス球光学センサ(GSOS)は、地球の環境変動の把握に最も有効な化学的要素と云われるpCO2、pH、DOの3要素を同時に測定可能な新センサです。3センサともに光学原理のセンサであり、高耐圧のガラス球に組み込まれ、12,000mの深海底までのプロファイル観測を目指し開発中です。
 その4:チューブ吸引式鉛直採水システム[WACS]の開発  16時50分-17時00分
  日本海洋 岩田 至

[概要]WACSは海域や湖沼における新しい水サンプリングの方法を提案するために開発を行っています。水域での環境調査において、鉛直方向の水塊構造を壊さず、連続したサンプリングを行うための採水器です。本機を用いたサンプリングにより、様々な微小生物の現存量をより正確に知ることが可能です。

 *プログラムは主催者の都合により変更する事がありますので、御了承ください。

IEEE/OES Japan Chapter Young Award2017授賞式  17時10分~17時30分

    司会 IEEE-OES Japan Chapter Chair  川口 勝義
    同  Young Researcher Award 幹事  北澤 大輔
本フォーラム協賛学会のひとつであるIEEE-OES Japan Chapterでは、平成21年度より、将来の海洋研究を担う研究者の育成を目指して、若手研究者による当該年度海洋関連国際学会での優秀発表論文を表彰しております。今回、対象となった国際学会は、Techno-Ocean2016, AUV2016WS, UT’17 BusanおよびOCEANS’17 Aberdeenです。栄えあるYoung Researcher Award 2017の受賞式を、本フォーラム研究会終了後におこないますので、皆様、よろしくご参加ください。

懇談会  17時30分~19時30分